はじめに
長い資料から提出に必要なページだけを取り出したい、章ごとに別ファイルへ分けたい、各ページを個別に配布したい場合は、PDFの分割・ページ抽出が便利です。元PDFを直接編集せず、指定ページをコピーした新しいPDFを作れば、原本を残したまま整理できます。
ただし、PDF閲覧ソフトの表示ページと本文に印刷されたページ番号は一致しないことがあります。また、ページ上の文字や画像とは別に、入力フォーム、注釈、しおり、添付ファイル、電子署名などの機能が含まれるPDFでは、単純なページコピーだけで完全に引き継げない場合があります。
この記事では、ページ抽出と分割の違い、ページ範囲の指定方法、用途別の分け方、Toolerでの操作、処理後に確認する点、暗号化PDFや重要書類を扱う注意点を解説します。
PDFの分割とページ抽出の違い
ページ抽出は、元PDFから必要なページを選び、1つの新しいPDFへまとめる操作です。10ページの資料から1-3ページと8ページだけ必要なら、1-3,8を指定して4ページのPDFを作ります。不要ページを削除したPDFを作る目的にも使えます。
PDF分割は、1つのPDFを複数のファイルへ切り分ける操作です。章ごとに1-5、6-10、11-15と分けるほか、5ページごと、1ページずつといった規則的な分割もできます。分割と抽出のどちらも、元PDFは変更せず結果を別ファイルとして保存します。
| 操作 | 入力例 | 作成結果 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|
| ページ抽出 | 1-3,5,8 | 指定ページを1つのPDFへ | 必要ページだけ提出・共有 |
| 範囲ごとに分割 | 1-3;4-6;7-10 | 3件のPDF | 章・添付資料ごとに整理 |
| Nページごと | 5ページごと | 1-5、6-10… | 同じページ数で配布 |
| 1ページずつ | 指定不要 | 各ページを個別PDFへ | ページ単位の保管・配布 |
PDFのページ番号を正しく確認する
PDF閲覧ソフトのサイドバーやページ表示に出る番号は、ファイルの先頭を1として数えます。一方、表紙や目次に番号がなく、本文の最初へ「1」と印刷されている資料では、画面上の5ページが本文の1ページになっていることがあります。
抽出ツールへ入力するのはPDFファイル上の表示番号です。先に目的のページを開き、閲覧ソフトの「5 / 20」のような表示を確認します。印刷されたページ番号だけで指定すると、表紙や目次の分だけずれる可能性があります。
ページ範囲の入力方法
連続するページはハイフン、離れたページはカンマで指定します。1-3,5,8-10なら、1、2、3、5、8、9、10ページを入力順で抽出します。同じページを重複指定した場合は、1回だけ使用します。
複数のPDFへ分ける場合は、PDFごとの指定をセミコロン、改行、または / で区切ります。1-3; 4-6; 7,9-10なら、1-3ページ、4-6ページ、7・9・10ページの3件を作ります。
| 入力 | 意味 | 結果 |
|---|---|---|
| 3 | 3ページだけ | 1ページを抽出 |
| 1-5 | 1から5ページまで | 連続5ページを抽出 |
| 1-3,8,10 | 離れたページを選択 | 5ページを1つへ抽出 |
| 1-3;4-6 | セミコロンで出力を分ける | 2件のPDFへ分割 |
ToolerでPDFを分割・ページ抽出する手順
「PDF分割・ページ抽出」を開き、PDFを1件選びます。総ページ数を確認してから、ページ抽出、範囲ごとに分割、Nページごと、1ページずつのいずれかを選びます。入力欄の下に作成予定のPDF数と抽出ページ数が表示されます。
保存ファイル名の先頭を入力して処理すると、元PDFの指定ページをコピーした新しいPDFが作られます。結果が複数の場合は個別に保存できるほか、ZIPでまとめてダウンロードできます。ZIPは配布先が展開できるかも確認してください。
ページを削除したPDFを作る方法
不要ページを直接削除する代わりに、残したいページだけを抽出すれば、元PDFを変更せずに整理できます。全10ページから4ページだけ除きたい場合は、1-3,5-10を指定します。
削除対象が多い場合は残すページの指定ミスが起きやすいため、完成PDFの合計ページ数を計算します。10ページから1ページ除くなら9ページになることを確認し、削除位置の前後となる3ページと5ページが連続しているか開いて確認してください。
入力フォーム・注釈・しおり・電子署名の注意点
通常の文字、画像、罫線などページ上に見える内容は新しいPDFへコピーされます。一方、入力フォーム、注釈・コメント、しおり、目次リンク、埋め込みファイル、レイヤーなどは、結果PDFで失われたり正しく動作しなかったりする場合があります。
電子署名は元文書の変更を検証するための情報です。ページを別のPDFへコピーした結果は署名済み原本とは異なる文書となるため、署名の検証を維持できません。署名済みPDFは分割せず原本を保管し、提出先の指定に従ってください。
| 機能 | 分割・抽出後の注意 | 推奨対応 |
|---|---|---|
| 入力フォーム | 入力欄が失われる・固定表示になる場合がある | 結果の全項目を確認 |
| 注釈・コメント | 表示・編集状態が変わる場合がある | 必要なら事前に確定表示 |
| しおり・リンク | ページ移動情報を引き継がない場合がある | 結果に合わせて再設定 |
| 電子署名 | 署名の検証を維持できない | 署名済み原本をそのまま保管 |
暗号化PDFとブラウザ処理の安全性
パスワード保護・暗号化されたPDFは、保護を無視して分割・抽出しません。解除する正当な権限がある場合のみ、作成元アプリで保護を解除したコピーを用意してください。
ToolerではPDFの読み取り、ページコピー、ZIP作成を使用中のブラウザ内で行い、PDF本文をToolerのサーバーへ送信・保存しません。ただし、ダウンロード後の保存先、共有端末の履歴、クラウド同期、ZIPの共有権限は利用者側で確認が必要です。
大量ページを1ページずつ分割すると、多数のPDFを同時にメモリ上へ作成します。そのため1ページずつは100ページまでとし、それを超える場合はNページごとまたは必要範囲だけに絞ります。
分割・抽出後に確認すること
保存したPDFをすべて開き、先頭と末尾、ページ順、合計ページ数を確認します。範囲ごとに分けた場合は、前のPDFの最終ページと次のPDFの先頭ページに抜けや重複がないか確認します。
提出・共有する場合は、ファイル名、容量、ページの向き、文字や画像の表示、共有先の閲覧権限も確認してください。必要になったとき元へ戻せるよう、処理前のPDFは別に保管します。
公開前のチェックリスト
- ✓PDF閲覧ソフト上の総ページ数を確認した
- ✓本文の印刷番号ではなく画面上のページ番号を確認した
- ✓必要ページと分割範囲を入力した
- ✓作成予定のPDF数・抽出ページ数が意図どおりだった
- ✓電子署名・フォーム・注釈・しおりの必要性を確認した
- ✓元PDFを削除せず別に保管した
- ✓すべての結果PDFを開いて先頭・末尾を確認した
- ✓ページの抜け・重複・順番・容量を確認した
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PDF分割・ページ抽出を使う
指定ページを1つへ抽出し、複数範囲・Nページごと・1ページずつにも分割できます。
よくある質問
Q. PDFから必要なページだけを抽出できますか?
A. できます。1-3,5,8-10のように入力すると、指定ページを入力順で1つのPDFへまとめます。
Q. PDFの不要ページを削除できますか?
A. 残したいページだけを抽出することで、元PDFを変更せず不要ページを除いた新しいPDFを作れます。全10ページから4ページを除くなら1-3,5-10と指定します。
Q. PDFを1ページずつ分割できますか?
A. できます。最大100ページまで各ページを個別PDFにし、ZIPで一括保存できます。それ以上はNページごと、または必要な範囲ごとに分割してください。
Q. PDFに書かれたページ番号を入力すればよいですか?
A. PDF閲覧ソフト上の表示番号を入力します。表紙や目次があると、本文に印刷されたページ番号と画面上の番号がずれるため、目的のページを開いて確認してください。
Q. パスワード付きPDFを分割できますか?
A. 暗号化・パスワード保護されたPDFは処理できません。保護を解除する権限がある場合のみ、元のアプリで解除したコピーを用意してください。
Q. 電子署名や入力フォームは残りますか?
A. 完全な引き継ぎは保証できません。電子署名は維持できず、フォーム、注釈、しおり、リンク、添付ファイルも失われる場合があります。原本を保管して結果を確認してください。
Q. 選択したPDFはサーバーへ送信されますか?
A. PDFの読み取り、分割、ページ抽出、ZIP作成は使用中のブラウザ内で行います。PDF本文をToolerのサーバーへ送信・保存しません。

